三つ足山 大ブナの緩斜面
四国の渓流釣り

四国の山歩き     2023/10/30  晴れ  モバイルサイトはコチラから
ブナ林をゆっくり堪能するには稜線下の等高線が緩くなった窪地みたいな地形が最適だと前回、前々回の山歩きで悟った。
地形図を見ると大ブナの駄場の東隣にある三つ足山の北側の緩斜面が条件にピッタリのようだ。
更に、GoogleEathで斜面を拡大するとブナらしい広がりがある形をした木が沢山あった。1本1本がこの大きさだとしたら大ブナの群生が広がっていることが想像できる。それに木と木の間隔が空き灌木も生えてなさそうなので快適な笹歩きをしながらブナの黄葉見物ができそうだ。(いつもながら、GoogleEathは凄い)
オフトレ四国の山歩きPart3もブナの黄葉を求め愛媛・高知の東県境を連なる山を歩く。

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      写真で語るフォトブログ⇒『ブナの黄葉
 
Google Earthによる3D遡行図

Google Earth 三つ足山 大ブナの緩斜面を拡大
遡行データ
日時:2023/10/30/ 7:50~16:30
 標高差:800m
 遡行距離:8.5km 
Start
 中之川登山口(650m) ⇒7:50
 分岐(1100m) ⇒9:50
 中川峠分岐(1200m) ⇒10:30
 ブナ林 ⇒10:10
 三つ足山(1452m) ⇒13:20
 ブナ林 ⇒13:50
 中之川登山口 ⇒16:30
Goal
遡行地図

国土地理院web地図

登山口までの地図

中之川登山口まで車で行けます


中之川登山口から登る。
法皇トンネルから銅山川を下り中の川の出合まではこんなに遠かったっけ?
「そうだ、中の川に釣りに行く時は堀切トンネルだった。」
登山口はモノラックの停車場になっています。
ATOKで『中之川登山口』を日本語変換すると駅名になるのはこう言うことだったのか!!
登山道はしばらく渓沿いの整備された道を進むことになる。
谷を渡渉する。
植林の薄暗い登山道、杉木立の間が明るくなり大トチの黄葉に立ち止まれば単調な登りをこなすだけの山歩きに風景を追う余裕を与えてくれた。大トチの向こうには谷間を通して陽が当たった三つ足山が山容を見せてくれた。
道がハッキリしなくなってきたなぁと思っているとワサビ棚跡に出た。
登山道の情報を探っていると、この辺りにはワサビ棚跡が幾つかある。
中には『天空のワサビ棚跡』と言う地名が付けられGoogleマップに記載されているので『天空』に釣られる登山者も多そうです。(棚跡だからね・・・・おいらは喰らいつきません。)
帰りに気が付いたことだがハッキリしない道はワサビ棚に通じる道で迂回路を見逃していた。

登山道の斜面がきつくなり植生が明るい天然林に変わる。
ここで一息入れた。
また、登山道は植林の中を進むことになる。
太い道に出て直ぐに分岐
この、何気ない赤テープを見逃してはいけない。
登山道が明るくなった。
植林が2つに分かれ自然林が50m程の幅で上に伸びている。
大きなブナが現れ黄葉が黄金色に輝き赤い黄葉もチラホラ見えだした。
ルンルン気分で写真を撮る回数が多くなる。
中川峠分岐まで来ると西側の植林が消え、一気に視界が開け大ブナが点在する風景になった。
登山道は東側の植林沿いを通っているようです。
一旦、植林の中に入り登りはじめますが、直ぐ横に黄葉の絶景があるのに勿体ない・・・・
大ブナ林の中に入り歩きはじめる。
歩き安い方向を目検討で定め登っていくが全然前へ進まない。
笹の深さは高くても膝辺りなので障害にならないが・・・・
次から次に姿を見せる立派な大ブナを見上げたり写真の構図を探り回り込んだりしていると時間がいくらあっても足りなくなる。正面に小ピークが二つ、直に詰め上がるには傾斜が段々キツくなるので三つ足山直下の鞍部に目標を定め少しずつ斜め移動にする。
 
いやぁ~、想像していたよりも凄い大ブナの緩斜面だった。


長い時間をかけて三つ足山の鞍部までやって来た。
黄葉は茶色が混じり葉っぱの色が濃くなってきたね。
結構、登って来たがピークは奥まっているようだ。
ここで大事件が発生した。
どれくらい奥まっているのか?地図で確認しようとポケットをまさぐったのですが
「アレ?・・・携帯が・・・ない・・・」
「チョット前、休憩したときに携帯見たよねぇ・・・・」
置き忘れたか?落としたか?
登山道は笹に隠れて無いに等しくて、赤テープを追いながら歩きやすいところを登って来た。
携帯ケースは笹色だし、絶対見つかる筈はないと思いながらも荷物を下ろして探しに行く。
少し下ったところに登山者が上から下ってきました。
「どう、されましたか?」
「携帯を落としまして・・・・」
「電波があるようなので携帯を鳴らしてみます」   おじさんだったけど天使様に見えた。
休憩した場所付近まで下ってきたけど携帯は見つからなかった。
「もう一度、携帯を鳴らしながら登りましょうか?」
優しい言葉書けて頂いたのだけど、なんだか申し訳なくて
「もう諦めました。ご親切ありがとうございました。」とお礼を言って分かれた。
携帯を復活させるには面倒な手続きが必要やなぁ・・・・・・・
トボトボ、下を向き携帯を探しながらの登り返し・・・・苔が付いた倒木が目に入った。
「たしか、この倒木を跨いだよねぇ」
倒木の先を見ると笹の保護色をした携帯が淋しそうに転がっていた。
強運もここまで来れば奇跡に近い再会です。
着信履歴に残った天使おじさんに携帯が見つかった報告とお世話になった感謝を伝えた。
本当にありがとうございました。
三つ足山山頂(1452m)
山頂付近は風が強いのか葉っぱが残っていない。
新緑や黄葉のブナも美しいですが骨格全体が露わになったブナは凜とした力強さに心を奪われる。
 
遠くに天狗塚・三嶺・次郎笈・剣山が見え眺望のいい山です。
小ピークを二つを越え、中川峠を周回して帰ろうかと思っていたのですが大ブナ林を突っ切ってショートカットした方が楽そうなので、もう一度大ブナ林を徘徊した。
登ったときとは、光の入り具合が変わり落ち着いた雰囲気の写真を撮ることができた。

大ブナの駄場と三つ足山北側平に自生する大ブナ林を通しで歩いてみたい欲望が沸いてきた。
来週もこの稜線の何処かにいるような気がする。